ビリヤードをプレーするのに欠かせない道具「キュー」。始めたばかりの方はビリヤード場で借りることができる「ハウスキュー」を利用して、ハウスキューが物足りなくなったら自分でキューを購入してさらなるスキルアップを目指す方が多いようです。

まずはキューの構造や選び方を学び最初の一歩を踏み出しましょう。

キューの構造

他のスポーツと違いボールを「撞く(つく)」という独特な方法でゲームを進めていくビリヤード。キューには正確にボールを撞くためにさまざまな工夫がされています。
一般的なプレーキューは重さ500~600グラム前後、長さは150センチ前後で作られています。運搬することやメンテナンス性を考えてバットとシャフトが分割できる構造になっています。

バット
キューの後ろの半分側、ボールを突く時に握る側です。握る部分に滑り止めの糸が巻き付けてあるもの、握り感を調整するためのグリップがついているものなどもあります。

シャフト
キューの先側の部分です。先端には先角とタップが取り付けられています。

先角(フェラル)
シャフトとタップをつなぐために取り付けられた先角はプラスチックや象牙で作られています。小さな部品ですがシャフト先端の補強、ショットの衝撃を吸収するなどの機能があります。

タップ
キューの先端部です。先角に貼り付けて使用します。プレー中に唯一ボールに接触する部分であり、プロ選手でも様々なタップを試行錯誤して使用しています。
ファイバータップ(革の繊維を接着剤などで固めたもの)やラミネートタップ(革を何枚も重ねて貼り合わせたもの)があります。どちらのタップも寿命がありますが、自分のキューを持つときにはタップ交換の楽しみも生まれます。
はじめのうちは柔らかめのタップを使用し、徐々に硬いものを試して自分にあったタップを選ぶようにします。

ジョイント
シャフトとバットを接続する部分。ねじ込み式のものが主流です。両者をしっかりと接続するために材質やねじ込み深さなど各メーカーが様々な工夫を凝らしています。
運搬時にはジョイント部の保護のための専用カバーを必ず取り付けましょう。

バンパー
バットの後端に取り付けられた主にゴム製の部品。プレー中にキューをおろすときなどはバンパー部を床に当てるようにします(タップ側を床に接触させるのは厳禁です)。
モデルにもよりますがバンパーを取り外して重量調整用のウェイトボルトなどをセットできます。

複雑なジョイント構造でよりしっかりと
シャフトーバットをつなげるモデルも
(資料提供:アダムジャパン

ハウスキューの選び方

キューの重さ
はじめのうちはハウスキューの中から550グラム程度のものを借りて、慣れるまでは毎回同じ重さのもので練習していきます。安定したショットが打てるようになってから徐々に重さを調整して自分にぴったりの重さのキューを決めていきましょう。

曲がっているものはNG
ハウスキューは長期に渡り使用されているものも多く、中には反ってしまっているものもあります。曲がっているキューを使用するとショットが不安定になるため使用しないようにします。

タップの状態もチェック
ハウスキューは定期的にメンテナンスされていますが、中にはタップの寿命を過ぎてしまっているものや変形しているものがあります。固くなりすぎているものなども避けるようにしましょう。

上級者向けのキューをレンタルできる
ビリヤード場もあるようです。

いつかは自分のキューを

ハウスキューで練習を重ね技術が上がってきたらぜひ自分のキュー(プライベートキュー)を手に入れたいところです。
さまざまなデザインやプレースタイルに合わせたキューが販売されていますのでお気に入りの一本を探しましょう。
購入時にお店の人に使用していたハウスキューの重さや長さなどを伝えるとより的確にキュー選びをサポートしてれます。